礼服(フォーマル)にも3つの種類がある?本来は使いわけるべき正礼装・準礼装・略礼装の違い

礼服フォーマル

冠婚葬祭や公式な式典の出席・参列に欠かせない「礼服」。

これは特別な機会に着るものとして有名であるため、おそらく大半の方はご存知かと思います。

しかし実は礼服にもいくつかの種類があり、TPOに応じてそれらを着分ける必要があるなど、ルールがちょっと難しいのも事実です。

今回はそんな礼服にまつわる情報をまとめていますから、「冠婚葬祭の場面で恥だけはかきたくない」と願う男性は必ずチェックしてみてくださいね。

礼服(フォーマル)ってなに?

礼服・フォーマル

礼服(フォーマルウェア)とは、公式の場から社交の場において「相手を思いやる心の表現」から生まれた、冠婚葬祭などに着用する黒いスーツのことです。

礼服の種類は基本的に以下3つにわけられ、上から順に格が高くなります。

  1. 正礼装
  2. 準礼装
  3. 略礼装

日本の現在は略礼装が一般的であるものの、本来はシーン・立場・時間によって使い分けるものとされているため、マナーのある大人になりたい方は必ず覚えておきましょう。

また、礼服は基本的にダブル・シングルのどちらでも良しとされています。

 

正礼装

正礼装

正礼装とは、礼服の中で最も格の高い正装に位置付けられる、国際儀礼に従ったフォーマルウェア(モーニングコート・テイルコート・タキシード)のことです。

正礼装を着るシーンなら上記全ての種類がOKという訳ではなく、着用時間が昼なのか・夜なのか、自分の立場が招く側なのか・招かれる側なのかによって、着用すべき正礼装が異なります。

招く側 招かれる側
モーニングコート ×
テイルコート × ×
タキシード ×

 

モーニングコート

モーニングコート

引用:TUXEDO STATION

モーニングコートとは、別名カット・アウェイ・フロックコートとも呼ばれる、昼間の最上級礼服です

基本のスタイリングとしては、

  • 上着の色は黒・アイボリー・グレー
  • 共生地のベスト
  • グレーの縦縞のスラックス

とされています。

ちなみに、今から200年ほど昔の1800年前半。紳士が馬に乗ろうとした際にダブルの長い裾が邪魔になることから、前の裾を大きく斜めにカットしたことで誕生しました。

 

Q いつ、誰が着ているの?

  • 結婚式での新郎
  • 新郎新婦のお父様
  • 公式な式典の主役
  • 卒業式での校長先生
  • …など

 

テイルコート

テイルコート

引用:TUXEDO STATION

テイルコートとは、別名、燕尾服(えんびふく)、ホワイトタイとも呼ばれる、夜間の最上級礼服です。

特徴としては、

  • 後裾が長い
  • ツバメの尾のように長く割れる黒ジャケット
  • 白のベスト(イブニングベスト)
  • 白の蝶ネクタイ
  • ウイングカラーのシャツ
  • 側章が2本入ったパンツ

などが挙げられます。

 

Q いつ、誰が着ているの?

  • 公式の晩餐会
  • 格式の高い結婚式
  • 夜間のパーティー
  • オーケストラの指揮者
  • 社交ダンス競技
  • ノーベル賞授賞式
  • …など

 

 

タキシード

タキシード

引用:TUXEDO STATION

別名「ブラックタイ」とも呼ばれるタキシードは、本来、夜の正礼装であるテイルコートの着用が減ったため、現在はこちらのタキシードが実質的な夜の正礼装となります。

ドレスコードの中では最も馴染みのあるタイプですが、タキシードは夜の正礼装ですので、昼間の着用は基本的にマナー違反です。注意しましょう。

また、アメリカではタキシード、イギリスではディナージャケットと呼ばれています。

 

Q いつ、誰が着ているの?

  • 夕方以降の結婚式・披露宴の新郎
  • 新郎新婦のお父様
  • 夜のパーティーに出席される方
  • ブラックタイ指定のパーティーへ出席される方
  • 公式な式典・授賞式などへ出席される方
  • …など

 

準礼装

準礼装

準礼装とは、正礼装よりも格が一段下、略礼装よりも格が一段上の礼服です。

結婚式や式典において、主役ではないが重要な立ち位置にいる、という方が主に着用します。

ただし、ブラックスーツは略礼装と準礼装の中間といった位置に属するため、冠婚葬祭のような特別なシーンにおいては略礼装よりも準礼装であるブラックスーツで出席した方がマナー的には良しとされています。

招く側 招かれる側
ディレクターズスーツ × 立場による
ブラックスーツ

 

ディレクターズスーツ

ディレクターズスーツ

ディレクターズスーツとは、

  • 黒のジャケット
  • グレーのベスト
  • コールパンツ(ブラックとグレーのストライプパンツ)

で構成された、昼間の準礼装です。

仕事上ある程度の立場になるほど使い勝手が良い1着となります。

黒のシングル2つボタンスーツがをお手持ちならば、あとはグレー系のコールパンツを買い足すだけでディレクターズスーツが出来上がります。

 

Q いつ、誰が着ているの?

  • 結婚式での親族・主賓
  • 上司のような立場にある方

 

ブラックスーツ

ブラックスーツ

ダークスーツよりも「濃い黒」で仕上げられたブラックスーツは、昼夜問わずに着用できる、略礼服よりも一段格の高いフォーマルスーツです。

略礼服よりもシッカリとした礼服になり、尚且つ主役よりも目立つことがないため、大人の男性は必ず1着は持っておくべきでしょう。

また、最近では新入社員や就活生にも人気がありますが、本来は冠婚葬祭に着用するものとされているため、ビジネスでの着用は基本的にNGです。

 

Q いつ、誰が着ているの?

  • 結婚式の参列者
  • 格がそれほど高くないパーティー
  • 一般的に行われる冠婚葬祭での場面
  • …など

 

略礼装

略礼装

略礼装とは、礼服の中で最も格が低い、一般人ではもっとも馴染みのあるオーソドックスな礼服スタイルです。

ただし種類によっては、やや光沢のある生地が使われている場合があるため、お悔やみのようなシーンでは注意が必要です。

また先ほどもお伝えしたように、SYJ編集部では「ビジネスと冠婚葬祭での場の違いをしっかり使い分けてほしい」という思いから、ダークスーツでの出席はあまりおすすめしていません。

招く側 招かれる側
ダークスーツ

 

ダークスーツ

ダークスーツ

ダークスーツとは、

  • 濃紺
  • チャコールグレー
  • ダークグレー

など、黒に近いが真っ黒ではないスーツのことを指します。

冠婚葬祭は真っ黒のスーツが基本となるのでダークスーツの着用はあまりおすすめできませんが、取り急ぎ駆けつける意味をもつ「通夜」には、ダークスーツでの出席が良しとされています。

完璧なブラックスーツで足を運んでしまうと、以前から不幸を予想していたという印象を与えてしまうため、注意が必要です。

 

Q いつ、誰が着ているの?

  • 一般的な冠婚葬祭
  • お通夜
  • ビジネスシーン

 

まとめ

このように「礼服」と一口に言っても、実は格によって種類が分けられており、本来は立場や時間によって使い分けることがマナーとされています。

稀に昼間にも関わらずタキシードを着たり、お悔やみの場面で光沢のあるスーツを着用している方を見かけますが、そのような場面で初歩的なミスを犯してしまうと周りからマナーのない人という印象だけが刻まれ、一生恥ずかしい思いを背負うことになります。

変に気張ると命取り。

まずは大人としてのあるべき姿から学びましょう。